お役立ちコラム

Useful Column

地鎮祭を安心して迎えるために
― 意味・流れ・準備の手引き ―

  

地鎮祭に込められた 意味と役割

家づくりの最初の大切な行事として行われるのが「地鎮祭(じちんさい)」です。

これは、工事を始める前にその土地を守る神様へ工事の安全を祈願し、土地を清める儀式です。
古くから日本で受け継がれてきた習慣で、建物を建てる際には欠かせない行事とされています。

地鎮祭は「これからこの土地に住まわせていただきます」という感謝と、
工事が無事に進みますように」という祈りの意味が込められています。

形式ばったもののように感じるかもしれませんが、実際に参加してみると、家づくりがいよいよ始まるんだという実感が湧いてくる、特別な瞬間になります。

  

地鎮祭の一般的な流れ

儀式は神主さんをお招きして行われます。(所要時間30分ほど)

大まかな流れは次の通りです。

1. 修祓(しゅばつ) 
参列者や土地をお祓いし、清めます。

2. 降神(こうしん) 
神様にお越しいただきます。

3. 献餞(けんせん
米・酒・塩・野菜・果物・魚などを神様にお供えします。

4. 祝詞奏上(のりとそうじょう) 
工事の安全と家の繁栄を祈る祝詞を読み上げます。

5. 鍬入れ(くわいれ)の儀
施主や施行者が土地に鍬や鋤を入れる儀式で、工事の始まりを象徴します。

6. 玉串奉奠(たまぐしほうてん) 
ご家族が順に榊を捧げ、祈りを込めます。

7. 撤饌(てっせん)・昇神(しょうしん) 
神様にお供えしたものを下げ、神様にお帰りいただきます。

難しい言葉もありますが、神主さんが案内してくださるので、初めての方でも安心して臨めます。

  

当日までにご用意いただくもの

実際には神社や施工会社がほとんどの準備を整えるので、施主様の負担はそれほど多くありません。
[初穂料][心構え]があれば十分ですが、事前に担当者へ確認しておくと安心です。 

地域や各神社によって異なりますが、一般的な例としては次のようになります。

お施主様にご用意頂くもの

1. 初穂料(玉串料) 
神様へのお礼です。一般的には3万円~5万円程度が多いようですが、地域や神社によって異なります。

2. お供え物(必要に応じて)
多くの場合は神主様が用意して下さいますが、施主様が準備することもあります。
例:米(1合) 塩(100g) お酒(一升瓶) 水(ペットボトル500ml1本) 魚(尾頭付)果物 野菜(季節もの)等
地域や神社によって細かな指定がある場合もあるため、事前確認がお勧めです。

当日の服装について

特別な正装でなくても構いませんが、式典ですのでラフすぎない格好が安心です。

  

家族で迎える 地鎮祭の特別なひととき

実際に私が立ち会った地鎮祭でも、ご家族が揃って玉串をあげられる姿がとても印象的でした。

お子さんが緊張しながらも、お母様に寄り添ってもらいながら一緒に手を合わせる様子に、家族みんなで新しい暮らしを迎える喜びを共有しているのだと感じました。

また、お施主様が「ついに自分達の家づくりが始まるんだな」と言葉にされた時に、さらにその場の空気が引き締まるように感じました。

地鎮祭は単なる儀式ではなく、ご家族にとって大きな節目を実感できる大切な機会なのだと思います。

  

家づくりの第一歩に、地鎮祭を

地鎮祭は「ご家族が気持ちを一つにし、これからの暮らしに思い馳せる時間」としても大切な役割を果たしています。

必ず行わなければならないものではありませんが、これから何十年と暮らしていく家の始まりを祝う機会として、多くのお客様にお勧めしています。

地鎮祭を経て、ご家族の思いがますます強く結ばれ、安心して工事をお任せいただけることを、私たちも心から願っています。