Useful Column

家づくりの成功は、土地選びから始まります。
立地や景観だけでなく、その土地が建築可能な条件を満たしているかを事前に確認することが、後悔のない住まいづくりのカギです。
今回は、土地選びにおいて特に注意したい3つの法的観点「崖地」「接道義務」「都市計画区域」について解説します。
土地が崖に隣接している場合、安全性確保のための制限が課されます。
青森県の例をあげると、傾斜が30度以上で、3m以上の高低差がある崖の下や上に建物を建てる場合は、一定の距離を空けて建築する必要があります。

崖の上では、崖の高さ分離隔を
崖の下では、崖の高さの2倍離隔を取らなければ、基本的には建築ができません。
これは青森県での例で、建築する地域によって崖の取り扱いが異なりますのでご注意ください。
建築基準法では、住宅を建てる土地は**「幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならない」**と定められています。
これは「接道義務」と呼ばれ、これを満たしていない土地は、原則として建物の新築・再建築ができません。

一見道路に見えても、実は「道路」として法的に認められていないケースや、共有私道に関する権利関係が複雑な場合もあるため、「その道路が建築基準法上の道路かどうか」を必ず確認しましょう。
住宅を建てられるかどうかに大きく関わるのが、「都市計画区域」と「用途地域」の制度です。
「都市計画区域」は、都市の秩序ある発展を目的として市町村が定めた区域で、大きく分けて次の2つの区域があります。

● 住宅建築が可能な「市街化区域」
すでに市街地として整備されている、または今後10年以内に優先的に市街化を図るエリアです。
この区域内であれば、用途地域の制限(第一種低層住居専用地域、商業地域など)を受けつつも、原則として住宅を建てることが可能です。
● 住宅建築が制限される「市街化調整区域」
原則として住宅の建築ができない区域です。
この区域は、無秩序な開発を防ぐために指定されており、農地や山林、自然環境の保全が重視されます。
一部、農家の分家住宅や特別な許可を得た場合のみ建築が認められることもありますが、一般の方が購入して新築することは非常に難しく、原則として建築不可と考えておくのが安心です。
● その土地に“建てられる建物”を決める「用途地域」
市街化区域の中は、さらに「用途地域」という区分で細かく分けられています。
用途地域とは、その土地で「どんな建物を建てられるか」を決めるルールのことです。
例えば、住宅のためのエリア(第一種低層住居専用地域など)や、お店やビルが建つ商業地域、工場のための工業地域などがあります。
住宅用地を探すときは、どの用途地域にあたるかを確認することで、将来の暮らしや周辺環境のイメージがしやすくなります。
土地選びでは「価格が安い」「眺めが良い」「周囲が静か」といった表面的な条件に目を奪われがちです。
しかし、本当に大切なのは その土地に希望する家が建てられるのかどうか を確認することです。
具体的には、次のポイントを必ずチェックしましょう。
これらは市町村の都市計画課や不動産会社で調べることができます。
「その土地に、希望する家が本当に建てられるのか?」
この問いを大切にしながら、信頼できる専門家とともに土地探しを進めていくことが、後悔しない住まいづくりの第一歩です。